CLASSICAL MUSIC HISTORY11月6日 | 1814年・生誕サクソフォンの日|発明者アドルフ・サックスが生まれた日
Adolphe Sax1814年11月6日、アドルフ・サックス(本名アントワーヌ=ジョゼフ・サックス)は、現在のベルギーにあるディナンで生まれました。楽器製作者の父の仕事に触れ、クラリネットなどを学んだサックスは、後にパリで新しい管楽器を開発します。1846年3月21日にはサクソフォーン族の特許が登録されました。11月6日は、世界各地で親しまれる楽器の発明者を知る日です。
日付について:「サクソフォンの日」は発明者の生誕日11月6日にちなんだ呼び方です。サクソフォーンの特許登録日(1846年3月21日)とは別の日です。
シャルル・ボーニエによる1844年の肖像版画。フランス国立図書館Gallica所蔵/Wikimedia Commons(パブリックドメイン)(画像:Wikimedia Commonsで掲載情報・利用条件を確認)音楽史の中で、なぜ重要なの?
サクソフォーンは金属製の管体を持ちますが、マウスピースの1枚のリードを振動させて音を出すため、木管楽器に分類されます。サックスが開発した楽器は、19世紀の軍楽隊や吹奏楽で活用され、その後のジャズ、ポピュラー音楽、クラシックの演奏にも広まりました。音の材料だけでなく、音の出し方や演奏文化の変遷に目を向けると、楽器の歴史が分かりやすくなります。
発明・改良した楽器
- サクソフォーン族の開発と1846年の特許登録
- サクソルン族など軍楽用管楽器の改良
- バスクラリネットを含む木管楽器の研究
サクソフォーンは発明当初からジャズ専用だったわけではありません。19世紀の軍楽・吹奏楽での活用から、後世の多様な音楽へ広がった経緯を、楽器の構造と一緒にたどってみましょう。
発明者アドルフ・サックスを、もっと深く知る
生涯と時代背景
1814年11月6日にベルギーのディナンで生まれたアドルフ・サックスは、楽器製作者の父から製作を学びました。ブリュッセルでクラリネットを学ぶ一方、バスクラリネットの改良にも取り組み、1841年にはサクソフォーンを公開。1842年にパリへ移った後、1846年3月21日にサクソフォーン族の特許を登録しました。異なる音域を持つ楽器を一つの系列として構想した点に、単なる一つの新楽器の発明を超えた特徴があります。
音の仕組みと聴きどころ
サクソフォーンは金属製でも、マウスピースに付けた一枚のリードが振動して音を出すため木管楽器です。アルト・テナー・バリトンなど音域が異なる楽器を聴き比べ、低音が合奏の響きを支える場面や、独奏で旋律が歌うように変化する場面を探してみましょう。息づかい、タンギング、ヴィブラート、音の立ち上がりが、同じ楽器でもクラシックとジャズでどのように異なる表現になるかが聴きどころです。
ジャズからクラシックまで、楽器が広がった歴史
サックスが活躍した19世紀には軍楽隊・吹奏楽が、サクソフォーンの重要な演奏の場でした。メトロポリタン美術館所蔵の1855年ごろのアルトサクソフォーンは、発明後間もない実物を知る手がかりになります。ジャズやポピュラー音楽で象徴的な存在になるのは後世のことで、発明当初からジャズのために作られたわけではありません。今日では独奏、室内楽、吹奏楽、オーケストラ作品、現代音楽でも使われ、楽器の設計と演奏文化の変化をつなぐ好例となっています。